人間の脳には、「記憶そのものを保存する」という概念が存在しません。一回一回、 思い出したい物事やシーンに必要なデータを頭の中で寄せ集めて、モコモコっと記憶を再生し、その過程を「思い出している」 と表現しているに過ぎません。物事やシーンを再生する際に、何か重要なデータがくっつかなかったり、 違うデータが勝手にくっついたりすることもあります。
こうして私たちは、ド忘れしたり、記憶違いをしたりするわけです。この再生の過程こそが、右脳学習そのものです。 私たちは普段、意識的な左脳学習にどっぷり浸かってしまっているため、右脳を活用した無意識の学習は、なかなか実感が沸きません。 理屈で1秒間に40万バイトの情報が処理できるとわかっていても、「本当に大丈夫なの?」という不安が沸いて
きます。
実際は、私たち自身が気づいていないだけで、日常的に頻繁に無意識の右脳学習を行っています。
英文法の習得もまったく同じです。脳の仕組みさえ理解できれば、無意識の学習に対しても「これでバッチリ!」
という実感を得ることできます。